2本目に購入した尺八の紹介です。
2019年10月に木製(楓)の尺八を購入しました。
尺八は本来竹製ですが、木製のリコーダーを使っていたこともあり、なんとなく木の音色に愛着があります。
尺八を習い始めた頃に、うまく音が出せないながらも和楽器店で木製尺八を試奏をさせてもらったことがあり、その時の印象がなんとなく良かったことと、ヤフオクで悠と同じく1万円くらいで出ていたことがきっかけで、今後の比較のためにもということで購入してみました。
メーカーはワダ楽器という富山県の和楽器メーカーで、メジャーな木製尺八のほとんどはここで作られているのではないでしょうか。ブランド名は、「胡蝶宝」です。(→サウンドハウスさんの商品ページはこちら)
「楓」と、竹を重ね合わせた「合竹」がメインのラインナップになっていて、品番と仕様は下記の通りです。その他に「紫檀(したん)」や「花櫚(かりん)」といった木のラインナップもあります。
- 0101:楓、直管、0102のアウトレット品
- 0102:楓、直管、普及管、最も流通量多いのでは
- 0103:合竹、直管、普及管、0102の竹バージョン
- 0152:楓、曲管、尺八っぽい菅尻デザイン
- 0153:合竹、曲管、0152の竹バージョン
- 0152H:楓、曲管、0152から鳴りが良いものを選別したもの、菅尻に小根を模したデザインが施される
- 0153H:合竹、曲管、0152Hの竹バージョン
- 0182:楓、曲管、高級感、多分0152Hの豪華版、予算に応じて鳴るものを選定
- 0183:合竹、曲管、0182の竹バージョン
直管と曲管についてですが、一般的に直管は立ち上がりが早く抜けの良い音、曲管はまろやかな音と言われているようですが、自分はまだ試したことが無いので、正直なところよく分かりません。。
一つ一つ形の異なる竹製とは異なり、削り出しで作られるため、個体差が少なく、品質が安定していてかつリーズナブルというのが売りです。
実際に手に取って吹いてみたときの顕著な違いは、実はその軽さです。尺八って意外と重いんです。実際に重さを測ってみたところ、悠が430gで、楓が350gと、80gの差がありました。
これが演奏性にどう影響するかというと、右手の疲れやすさに顕著に現れます。ベテランの方なら気にならないかもしれませんが、私のようなまだ尺八に慣れない素人ですと、少しの時間でも右手が結構疲れてきて痛くなります。それがこの楓だとだいぶ楽で、通常の1時間程度の練習であれば手が疲れると言ったことも無くなりました。
この楓を買ってから、悠と二本並べて置いておき、日々の練習でどちらを手にしたくなるかを実験していますが、軽さとそのなめらかな肌触りのおかげか、楓の使用率が高いです。
音についても結構違います。一般的に鳴りは悠の方が良いと思います。音量もデカイです。さすがは名機から型をとっているだけのことはあります。より竹製に近いのは悠の方だとは思います。実に優秀です。
一方楓の方はというと、とても綺麗な音がします。尺八っぽくない側といったらいいでしょうか、それともフルート寄りと言うべきでしょうか、一応尺八の枠内ですが、少しフルートのような綺麗系な音がする、といった感じです。
甲音は良くなります。乙音は初め全然鳴らなくて、変な個体を掴まされたのかと思いましたが、最近はだいぶ鳴るようになってきました。更に、胡蝶宝での練習による副産物として、悠の鳴りが更に良くなりました。複数の尺八を吹くことで、きっと上手く吹けるポイントがより定まってきたのでしょう。
今後もっと吹けるようになったら、胡蝶宝の選別品や、竹製尺八を色々試したいなと思っています。
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